変形性股関節症になるとどうなるの?

股関節は、骨盤の臼蓋(股関節の受け皿部分)と大腿骨頭により構成される球関節で関節を
形成している関節軟骨や骨の摩耗により股関節痛や機能障害を引き起こす病態で、
一度すり減り摩耗した軟骨は、元に戻ることはできません。

原因

寛骨臼形成不全(大腿骨頭の受け皿になる臼蓋が浅い)が80%以上で他には、重量物作業や長時間の立ち仕事、肥満、加齢などが危険因子として指摘されております。

症状

初期の症状として立ち上がりや歩き始めの動作時に脚の付け根に痛みを感じます。
進行すると、痛みが強くなり、夜間痛も伴い脚の長さが短くなって足を引きずる(破行)ように
歩くようになります。日常生活では、靴下を履くことや足の爪切り、正座も困難になり、長時間
立つことも辛くなります。階段にも手すりが必要になります。

診断

レントゲン撮影にて確定しますが必要に応じてCTやMRIなどの検査を行います。

前期

軟骨は機能しており、関節の隙間は保たれています。
痛みが出始めてから、10年以内に30%が、
次のステージ(初期)に進行します。

初期

関節の隙間が狭くなり関節面の不整像を認めます。
関節の隙間が狭くなります。(軟骨の厚さが薄く
なる)
軟骨下骨が硬くなります。(骨硬化)
5年以内に90%が、次のステージ(進行期)に進行
します。

進行期

軟骨がすり減り関節の隙間が消失している状態です。
急性破壊性股関節症(RDS)という急激に変形が
進行するタイプもあるので定期的なレントゲン検査が
必要です。

末期

明らかな破壊像が出現しています。
痛みが強くなり、歩行にも制限を生じます。
人工股関節手術の適応です。

治療

変形性関節症と診断を受けたなら初期のうちは、筋力トレーニングや体重コントロールなどで関節の負担を減らし進行を遅らせ、加えて鎮痛剤などによる保存療法で対応します。これらの保存療法で症状が変わらない場合は手術を考えます。

手術に関して

1. 骨切り術
前期・初期で自分の骨を生かして行う骨切り術が行われます。関節の適合性が良好な50歳以下の
方に適しています。

2. 人工股関節置換術
50歳以上の進行期・末期で関節の変形が進行している場合適応となります。

変形性股関節症に対する再生医療とは?

人工関節術を希望されない方の新たな選択肢として

変形性膝関節症をそのまま放置してしまうと車椅子や寝たきりになってしまう場合が多いのも事実ですし、保存療法による対処療法のみではたとえ痛みが無くても、軟骨はすり減り股関節の変形は進んでいきます。
そうなると、手術による治療を選択せざるを得なくなりますが手術は体に大きな負担が
かかります。
人工関節の手術をしても思うように痛みが取れない可能性も少なからずあるのは確かです。
また、手術を希望されない、もしくは年齢や基礎疾患があり手術ができない方は痛みを
我慢しながら保存療法を継続するしか方法がありません。
そこで当院では、保存療法でも手術でもない治療法である再生医療に注目しました。

股関節の再生医療に求められる治療に関して

股関節は、解剖学的に膝関節と比べて関節の隙間が狭く幹細胞を注入しにくい構造で、容量が
大きな関節のため投与する幹細胞の質と量が良いものでないと股関節の再生医療の効果は期待
できません。

そのため、超音波エコーによる股関節内の軟骨損傷している部位を精査し、的確に幹細胞を
注入します。

幹細胞の数は多いほど効果が高い

一般的には、1,500万~3,000万個ほどの幹細胞投与が一般的なのですが、当院では関節の状態に合わせて5,000万個以上という量で幹細胞を投与しております。

093-614-6311 093-614-6311 093-614-6311
  • うらはし整形外科クリニック Twitter
  • うらはし整形外科クリニック Instagram
Page top